Daily Archives: 2015年8月17日

西医大総合準優勝!!

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第67回西医大ヨット部門は新西宮ヨットハーバーにて開催されました。結果は470級、スナイプ級共に3位入賞し、総合で準優勝という結果を収める事ができました。今大会は470級の宇田大佑、佃頌敏、渡辺真子、スナイプ級の足立雄城、山下耀平、吉冨晶太の6名の現役最後の試合でした。一つ上の学年から見て、彼らの5年間は一言で言えば『タフなヨット』だったと言えます。彼らは西医大での総合優勝を果たすために、数々の過酷な試練を乗り越えてきました。1年の頃からヨットのヨの字も分からない状態でスキッパーとしてのスキルを叩き込まれた者、それを支える過酷なクルー、チームが勝つために涙をのんでクルーとしてチームに貢献することを決意した者、道具が足りずに夜通しで整備をして献身的な働きをした者、人数が多く残念ながら出場レースが少なく努力に比して報われなかった者。互いの思いが交錯し、時にぶつかりながらも、彼らは決して歩みを止めることなくチーム一丸となって進み続けました。彼らがもぎ取った総合準優勝という結果には、大きな、本当に大きな価値があります。彼らは皆涙ながらに「優勝を逃して悔しい、チームにもっと貢献したかった。」と口にしますが、敢えて彼らには、「おめでとう、5年間よく頑張った!」と賛辞を送りたいと思います。

そして6人の思いは3回生の中川真里と山本慎大に受け継がれました。各クラス1人ずつ、という状況で互いに競い合う相手がいないながらも、必死でこの3年間引退する6人の背中を追い続けました。今回彼らはヨットという競技の奥深さと、面白さ、そして悔しさを味わいましたが、全てが2人を大きく成長させると思います。これからはスナイプ級の山本が主将としてチームを引っ張っていきます。image

 

レースの総括ですが、改めて西医大総合優勝には「個の力」と「チームの力」の両方が必要であることを再認識しました。今回優勝した神戸大学のスナイプ級、植村、佐保組は西医大レベルでずば抜けた「個の力」がありました。ホームグラウンドでの彼らの走りは素晴らしく、ボートスピードは他のスナイプに比べて飛び抜けており、波を超えるハンドリングの技術や、全9レースでハイクアウトを維持する体力、他を引き離す素晴らしいレグなど王者に相応しい走りをしていました。対して京府医は「チームの力」で立ち向かいました。何度も西宮の海面に遠征し、エース全員で波の越え方や、強いシーブリーズに合わせたセッティング、レース結果とレグの分析について話し合ってきました。けれども本番では一様なシーブリーズが入り、細かなフレでゲインするよりも、大きく端に出したコースが他艇との絡みやタックなどによるロスが少なく伸びた印象でした。セーフティにコース内側を刻み、フリートをコントロールしていくことを得意とする京府医にとってレグよりもセーリングが重要な海面は不利であるように感じましたが、それでもフリートを通して点数を安定させ、両クラス入賞を果たしたのは京府医だけであり、「チームの力」で神戸大学を追い詰めたもののあと一歩及びませんでした。

「個の力」と「チームの力」でどちらかが優れているということはありません。現に神戸大学に負けた大きな敗因の一つに神戸大学の470級の献身的な働きがありました。彼らは個人成績は振るわなかったものの、要所要所で京府医の470をカバーし、プロテストをかけ、ズルズルとペースを握っていきました。京府医が総合で争うことを直感的に感じていたのでしょうか、レース序盤からの巧みな仕掛けは終わってみればお見事と言わざるを得ません。また下級生も公明正大な素晴らしいレースを運営し、選手全員が実力がフルに発揮できるレースを成立させました。まさに「個の力」と「チームの力」をもって優勝を勝ち取ったのです。

これからは今まで通り、「チームの力」に磨きをかけて行きますが、それに加えて、フリートリーダーとなれる「個の力」もより一層高めていく事が大切だと思います。来年こそは、悲願の総合優勝を果たすべく、チーム一丸となって努力して行きたいと思います。OB、OGの先生方のお力添えが京府医ヨット部を確実に強くしていきますので、これからもご指導ご鞭撻のほどよろしくお願いいたします。
また最後になりましたが、御多忙ながらも西医大に応援に来てくださった多くの先生方、本当にありがとうございました。また、西医大でも琵琶湖でもお待ちしておりますので是非お越しください。

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